LINE DEVELOPER DAY 2019 (2019/11/20~21) 参加レポート
本記事では,LINE DEVELOPER DAY 2019 に参加してきた筆者がイベントの内容をレポートします.
LINE DEVELOPER DAY 2019
LINE DEVELOPER DAY に関して,以下公式HP から引用です.
LINE DEVELOPER DAY は,LINEが運営する様々なサービスの技術領域でのチャレンジや知見、これまでそして今後の取り組みを紹介する技術カンファレンスです。
この技術カンファレンスは 2015年から毎年開催されており,今年で5回目の開催.
今年開催される LINE DEVELOPER DAY 2019 の概要は以下の通り.
開催日 | 2019年11月20日(水)~2019年11月21日(木) |
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会場 | グランドニッコー東京 台場 |
参加費 | 無料 |
通訳 | 日本語→英語,英語→日本語(一部セッションを除く) |
会場であるグランドニッコー東京台場はゆりかもめ「台場駅」直結で非常にアクセスが良く,両日共に会場とりんかい線「東京テレポート駅」とを結ぶ無料シャトルバスも運行していました.
学生向け参加支援制度について
LINE DEVELOPER DAY 2019 では,より多くの学生参加者を募るべく交通費・宿泊費を支援する「LINE DEVELOPER DAY 2019 学生向け参加支援制度」が設けられてました.
これは学部・大学院(修士課程・博士過程)に在籍しており,LINE DEVELOPER DAY 2019 及びその内容に興味関心がある学生を対象とした参加支援制度です.詳細については,上記の学生向け参加支援制度のお知らせページをご確認ください.
以下要旨についてHPより引用です
応募資格
- 学部生・大学院生(修士・博士過程)
- LINE DEVELOPER DAY 2019 及びそのイベント内容に興味がある
- 2日間とも参加可能である
選考基準
- LINE DEVELOPER DAY 2019及び開催されるセッション等のコンテンツに具体的な興味があるか
- LINE DEVELOPER DAY 2019で学んだ内容について,ブログ等のレポート記事を書いていただけるか
支援制度対象人数
- 最大100人
支援内容
- 交通費及び宿泊費(通学している学校の所在地により規定)
- 3000円(対象地域:通学されている学校の所在地が東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県の場合)
- 15000円(対象地域:通学されている学校の所在地が茨城県・栃木県・群馬県・山梨県・静岡県の場合)
- 30000円(対象地域:通学されている学校の所在地がAおよびBに記載されていない都道府県の場合)
LINEの最新技術や取り組み,さらには今後の方針などを直接見聞きでき,さらに交通費宿泊費まで支援いただけるとあって,私はすぐに応募しました.
応募フォームは,生年月日や所属する大学等の個人情報の他に,興味関心のあるセッションや参加後にレポートしようと思っている内容について文字数指定無し(だったはず)で記述する設問がありました.
私が覚えている文章記述形式の設問は以下の3つ.
- 興味・関心のある領域・テーマ
- 興味のあるセッション・コンテンツ
- 参加後にレポート(ブログ執筆等)しようと思っている内容
私は現在大学院でソフトウェア工学を専攻しており,プロジェクトマネジメントやデータサイエンス,さらには機械学習に関心を持っている旨を記述しました.
これらの他に,所有しているSNS (Facebook, Twitter等) のアカウント名を記述する設問もありました.
参加支援制度の応募には,この応募フォームを埋めて提出するだけと非常に簡単.
後日,選考結果のメールとともに,支援制度の今後の手続きに関するメールが届き,指示に従って手続きを進めるだけでした.
地方に住む私のような学生には非常にありがたい参加支援制度でした.
Day 1
会場到着から受付まで
開場はグランドニッコー東京 台場で,ゆりかもめ「台場駅」直結のため,改札を出てグランドニッコー側の出口へ.グランドニッコー東京の入り口には早速「LINE DEVELOPER DAY 2019」ののぼり旗が.
入り口を通ると,LINE DEVELOPER DAY 2019 のTシャツを着たスタッフの方が会場までの道順を案内してくれます.会場はグランドニッコー東京 台場のB1フロアで,エスカレーターで降りていくと目の前に LINE DEVELOPER DAY 2019 の文字を形作ったエントランスが.
すぐ左手に受付がありました.今年のLINE DEVELOPER DAY では,顔認証受付が設けられており,顔認証受付を利用するためには,顔写真を事前登録する必要ですが,特に手間はかからず,すぐ登録できそうでした.(私は登録しませんでしたが...笑)
登録した顔写真はLINE DEVELOPER DAY 終了後はきちんと削除されるそうです.顔認証受付では,受付に設置してあるタブレット内の所定の位置に顔を合わせると,顔を認識して事前登録しておいた顔写真とのマッチング処理が行われるそうです.驚くべきはこの顔認証受付の認証にかかる時間の短さ.本当に数秒で認証を済ませてしまうから驚きです.(私は利用しておりませんが...笑)
顔認証受付利用の参加者はあっという間に受付手続きが終わっている一方私は通常の受付で手続きを行います.通常の手続きはLINEアプリのLINE DEVELOPER DAY 2019公式アプリにある「check in」を行ったのち,その後表示される画面をスタッフに見せるだけ.私は参加支援制度を利用しての参加者であるため,専用の受付フォームに登録情報を記入する必要がありました.
受付を終えると,オープニングセッション会場へと向かいます.
会場
会場図は写真の通りです.
メインセッション会場はA~Fまでの6会場あります.それに加えて,ブースエリアや2つのHANDS ON会場,さらにポスターセッションエリアやショートトラックエリアで構成されています.さらには水配布エリアや電源エリアも用意されており非常に充実していました.水配布エリアでは,LINE DEVELOPER DAY 2019のために用意されたオリジナルのボトルドウォーターが配布されていました.
もちろんネットワーク環境も整備されており,とても快適な環境です.
タイムスケジュール ( Day 1 )
1日目のスケジュールは以下の通りです.
また,私が参加したセッションは次の通り.
- Keynote
- E-1「プライベートKubernetesクラスタにおけるgRPCサービス開発 / 宇井敬一朗」
- B-1「LINEが開発した時系列データベース'Flash'の紹介 / Xuanhuy Do」
- A-2「LINT (LINE Improvement for Next Ten yeas) / 中村俊介」
- B-3「コミュニケーションアプリ『LINE』の機能改善を支えるデータサイエンス / 高口太郎」
- F-5「LINEにおける深層学習を用いた音源分離技術の研究 / 戸上真人」
- D-7「NEVER ClovaのOCR (光学的文字認識) / Hwalsuk Lee (NEVER)」
もともとデータサイエンスに関心があったため,私が印象に残ったセッションはB-3の「コミュニケーションアプリ『LINE』の機能改善を支えるデータサイエンス」でした.これはコミュニケーションアプリLINEのグループ作成方法を,LINEユーザの行動ログから改良してく過程を様々なデータと照らし合わせながら紹介するセッションでした.LINEの抱える全世界のユーザ分のログデータ,想像もできないですね.これを元にLINEのデータサイエンティストがユーザのインサイトを分析しており,まさにデータ・ドリブンなシステム改善を行なっていることがわかります.
セッションでされた発表スライドは最後にリンクを貼っているので興味があればみてみてください.
Day 2
タイムスケジュール ( Day 2 )
2日目のスケジュールは以下の通り.
また,私が参加したセッションは次の通り.
- Keynote
- C-1「"LINE-like" Product Management of Smart Channel / 朝井大介」
- A-1「Project Management & Agile 全社横断組織の戦略と事例 / 横道稔」
- A-2「LINEのデザインシステム:一貫性を損なうことなくLINEのサービスの速度を上げる / Jungyoung Lee (LINE Plus)」
- B-3「LINE Score:独自のスコアリングサービスをいかに構築したか / Sangwoo Kin (LINE Plus)」
- C-5「LINE Payかんたん本人確認の仕組みとLINEの金融機関サービスとのシナジー効果 / Youngchul Jung (LINE Pay)」
ソフトウェア工学を専攻していることもあり,プロジェクト・プロダクトマネジメントに関連したセッションをメインに参加し,その他には個人的に興味のあるものや,今後のLINEの戦略を窺い知れそうなセッションに参加しました.いずれの発表についても聴衆を惹きつける内容や話し方で最後まで飽きることがなかったです.
その他にも
昼食
2日間とも無料でお弁当が配布されました.お弁当のバリュエーションも豊富で,ベジタリアンフード,ハラルフードを含めて5種類.私は両日ともにすき焼き弁当にしました.このお弁当,参加者に対して余りある量の準備があるとのことで,会場にはとてつもない量のお弁当が.ここで弁当の値段が気になったので調べてみると...
とても驚きですよね.ありがたくいただきました.
軽食
セッションの合間には軽食も支給され,エネルギー補充しながらセッションを聴くことができました.
軽食にはスナック菓子の他に,福岡名物の「博多通りもん」,京都名物の「生八ツ橋」,そして東京名物の「東京バナナ」も振舞われていました.東京,京都,福岡にはLINEのオフィスがあるということでそれぞれの名物が提供されていたそうです.
参加者ノベルティ
LINE DEVELOPER DAY 2019 の参加者では以下のようなノベルティが配布されました.
ステッカーやパンフレット,参加者カードなどは受付時に貰えました.
また,会場内に設置されたガチャガチャを回して出たくじと引きかえで貰えるノベルティもあり,私は3等でした.そのくじと引き換えに貰えたものは,写真右下のオイルタイマー?と,上段左から2つ目のTシャツでした.こういったノベルティが貰えるのも非常に嬉しいですよね.
最後に
LINE DEVELOPER DAY 2019 に学生向け参加支援制度を利用して参加させていただき,LINEの最新技術や動向を直接聞けるとても貴重な経験をさせていただきました.普段私が大学で取り組んでいるアカデミックな研究とは違った,現代社会に即した研究開発にはとても刺激を受けました.それと同時にLINEの目指す人と人の距離をより近づける技術開発の行く末を楽しみに見守っていこうと思います.
発表スライド